書籍「自分の機嫌は『家事』でとる」
主婦の友社「自分の機嫌は『家事』でとる」、実例とインタビューの執筆を担当しました。
今、世は未曾有のピンチの真っただ中です。「いつもの当たり前」がいかに尊いものだったか、わたしたちは身をもって実感しているわけですが、「家事」もまた、当たり前の日常に根ざすものだと思います。
ちょっと面倒なルーティンであり、義務のようでもあり。
でも、毎日取り組む家事だからこそ、少し視点やマインドを工夫して楽しめたら、暮らしそのものがもっとご機嫌になるはず、というのがこの本の趣旨です。
そもそも家事は義務ではなく、暮らしをスムーズにまわすための手段のひとつです。家事の話というと、「丁寧」が先行しがちですが、人それぞれ、家族の数だけ家事のスタイルがあっていいはず。頻度や丁寧さ、誰かではなく、「自分にとっての最良」を見つけることが、なによりご機嫌の種になるのではないでしょうか。
たとえば、この本に登場するIさんが使っている洗剤は、スーパーで一般的に売られているもの。でも、ひと手間を加えることで洗濯へのモチベーションを上げていました。彼女の場合は容器でしたが、それが香りだという人もいると思います。
そんな小さなこと、と思うかもしれませんが、自分はどんなことが好きなのかな? と考えることは(反対にいうと、自分はどんなことを面倒に感じたり、ちょっと嫌だと思っているのかを見つめること)、心と頭の中の些細な声に耳をすまし、暮らしへの解像度をあげていくことにもつながります。そうすれば、きっとしあわせをキャッチする感度も上がるはず。
インタビューで担当した、暮らしを紡いで約40年、主婦であり、文筆家としてもご活躍されている山本ふみこさんのお話は、ユーモアに満ちていて、それでいて説得力のある、とても骨太な言葉の数々でした。
そのほかの実例で登場するasakoさん、futabaさん、hanamoriさんは、Vlogでも大人気のお三方です。今回、特別に家事のルーティーンを動画で配信もしています。それぞれのページにQRコードがついているので、ぜひご覧ください!
家にこもりきりの日々が続きます。
わたしは決して家事が好きでも得意でもないけれど、それでもお弁当を作ったりジャムを煮たり、いつもよりちょっと手の込んだミートソースを作ってみたり、シャツの襟の染み抜きをしたり。そんな、なんでもない暮らしのひとつひとつが嫌いではない性格でよかったなぁと実感します。
当たり前に続くことは、人を少しだけ強くしてくれると思います。
ぜひ、家事を楽しんでいる人たちのマインドを受け取り、家事を楽しみに変えるヒントが見つかればうれしいです。